危険なアイツと同居生活
「ゆーいちゃんっっ!!」
元気なその声で目を覚ます。
そして、慌てて飛び起きた。
あたしの頭は寝ぼけていて、夢と現実の区別がつかない。
あたし、何だかいい夢を見ていたのかもしれない。
そう思いつつ扉の方を見たあたしの眠気は、一気に吹っ飛んでしまった。
そこに彼は立っていた。
薄いストライプの入った、グレーのスーツ。
光沢感のあるシャツに、赤い派手な柄のネクタイ。
ゆるいウェーブヘアはワックスでセットされ、色気を放った瞳にかかっている。
そして、半開きのその唇……。
「碧ッ!!」
あたしは思わず叫んでいた。
あたしの妄想じゃなかったんだ!
碧と同居していることは!