危険なアイツと同居生活
「唯ちゃん?」
あたしを呼ぶ声が聞こえた気がして、続いてiPodが引き抜かれる。
耳からイヤホンが外れ、下界の音がした。
「真面目に勉強しなよ」
蒼はそんなことを言うけど……
蒼のせいだから。
こんなにも狂わされるの、蒼のせいなんだから!!
きっと、あたしの顔は真っ赤だ。
蒼の顔すら直視出来ない。
下を向いたままペンを持ち直したあたしは、何だか図書館がざわざわしているのに気がついた。