危険なアイツと同居生活





そうなんだ。

蒼、そんなことを思っていたんだ。

散々けなされた蒼のプライドは、あたしの予想以上にボロボロになっていたのかもしれない。




「俺、あいつみたいに運動神経も良くない。

運動神経抜群のあいつと戦っても、勝ち目はないかもしれない。

でもね……

このまま引き下がれないんだ」




胸がどきんとする。




「俺は唯ちゃんのためなら、笑い者になっても戦う!」





蒼はすごいと思う。

そんなかっこいいことをさらっと言ってしまうなんて。

そんな蒼は、どんなスポーツマンよりもかっこいいよ。

あたしは、負けても蒼を応援する。




< 427 / 528 >

この作品をシェア

pagetop