危険なアイツと同居生活
そうなんだ。
蒼、そんなことを思っていたんだ。
散々けなされた蒼のプライドは、あたしの予想以上にボロボロになっていたのかもしれない。
「俺、あいつみたいに運動神経も良くない。
運動神経抜群のあいつと戦っても、勝ち目はないかもしれない。
でもね……
このまま引き下がれないんだ」
胸がどきんとする。
「俺は唯ちゃんのためなら、笑い者になっても戦う!」
蒼はすごいと思う。
そんなかっこいいことをさらっと言ってしまうなんて。
そんな蒼は、どんなスポーツマンよりもかっこいいよ。
あたしは、負けても蒼を応援する。