危険なアイツと同居生活




蒼はあたしを見て、嬉しそうに笑う。

爽やかなその笑顔にきゅんとする。



苦しいよ。

胸が甘くて苦しい。





「あれ?

蒼君、何か雰囲気違うくない?」




隣で隆太が呟いた。






蒼は次々と板を撃ち抜いていった。

涼しい顔をして。

隣の隆太は明らかに焦っていて。

次は何をしようかと企んでいる。

そして、蒼が隆太に勝つための一級を蹴ろうとした時……




「おっと」




つまずいたふりをしながら、ボールを転がす隆太。




そのボールは蒼の足元へ辿り着き……



何も知らない蒼が一歩を踏み出した時……



蒼の足はそのボールに乗って……




ドスン……




蒼は豪快な尻もちをついた。




< 429 / 528 >

この作品をシェア

pagetop