危険なアイツと同居生活
「いつまでも何してんの?
みっともない」
隆太が笑いながらやってくる。
もはや、隆太をかっこいいとすら思わない。
その顔を見ただけで吐き気すらする。
隆太は、蒼の右手……ギタリストの命とも言える手を……
「大袈裟じゃん」
そう言った隆太の頬を、あたしは力一杯張り飛ばしていた。
アイドルは顔が命。
その顔に傷をつけてはいけない。
それくらい分かっているけど、我慢が出来なかった。
隆太が憎くて憎くて仕方がない。
蒼を見世物にした上、蒼の右手を傷つけた。
「何するの?唯?」
隆太の声は上ずっていた。
あたしは、そんな隆太を思いっきり睨んだ。
「二度とあたしたちの前に現れないで」