危険なアイツと同居生活
あたしは蒼の身体に身を寄せていた。
微かなシトラス系の香りと蒼の香りがあたしの頭を痺れさせる。
蒼にバレないように見上げると、きゅっと引き締まった唇と優しい瞳に目が止まる。
身体がじーんとして、それだけで力が抜けてしまいそう。
やばい。
あたし、どんどん蒼を好きになっている。
「唯ちゃん?」
あたしの気なんて知らない蒼。
そのアーモンド型の瞳をあたしに向ける。
「俺の顔、何かマズい?」
少し怪訝そうにそう聞く。
うん、すごくマズい。
かっこよすぎて。
好きすぎて。
あたし、おかしくなっちゃうよ。