危険なアイツと同居生活
亜美が蒼に気付かないようにと必死で祈った。
このまま穏便にことが済めばいいと思った。
だけど……
人生そんなに上手くいかない。
「彼氏?」
下を向いている蒼に気付く亜美。
「……はじめまして」
蒼は頭を下げ、上手に顔を隠す。
なかなかのやり手だ。
だてにカメレオンアーティストをしている訳じゃない。
だけど……
「同じ大学の戸崎蒼です」
そう言った瞬間、
「えぇぇぇぇぇ!?」
亜美は大声を出していた。