危険なアイツと同居生活

蒼に心を狂わされるあたし。

ドキドキが止まらない。

だけど、蒼は少し神妙な顔をしていて。




「唯ちゃん、ごめん。

急用が出来て」




気まずそうに言葉を発する。




「行かないといけない。

帰るの、すごく遅くなるかも」




そんな蒼の言葉に少しのショックを受けつつも、笑顔で頷く。

そんなあたしを見て、蒼は口元を緩めた。




「慎吾と賢一と、ちょっと話さないといけないことがあって……」




蒼は優しい。

あたしが心配しないように、どうしていなくなるのかを教えてくれる。

こんな蒼だから、あたしは安心して帰りを待てる。