危険なアイツと同居生活



「それにしても蒼!

何だその芸の無い髪型」



「えっ……」




蒼は気まずそうに切ったばかりの髪を触った。




「爽やかでしょ?」




そう笑うと、




「……勝手にしろ」




優弥さんはため息をつく。




「賢一も太ったな。

てめぇの腹がドラムだ」



「ひでぇ……」




賢一は眉間にシワを寄せて優弥さんを見る。




「慎吾、てめぇは相変わらずパッとしねぇ」



「何それ」




慎吾はふいっと横を向いた。




「てめぇら、九月から活動再開だ。

九月には復活ライブを予定している。

気ぃ抜くんじゃねぇよ」




優弥さんは得意気にいいながら、ふぅーっと煙草の煙を吐いた。





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