危険なアイツと同居生活







三人が帰った後、あたしは蒼と荒れ放題の部屋を片付けていた。



散らばった生クリーム。

机の上に残された食器。




「ひどいよあいつら。

散らかしっぱなしで」




頬を膨らます蒼。

だけど何だか嬉しそう。

いつも通りの蒼の笑顔を見るとホッとした。




「良かった、Fが解散しなくて」




思わずそう言うと、




「うん……」




珍しく素直に頷く蒼。




「どうしたの?

蒼らしくない」




そう聞くと、




「こんな時にまで意地張ってられないでしょ」




再び太陽みたいな笑顔で笑った。




< 516 / 528 >

この作品をシェア

pagetop