危険なアイツと同居生活





「やだなぁ、唯ちゃん……」




ほら、蒼も言葉に詰まっている。

気まずい沈黙があたしたちの間に降り立った。




その間にも、外れたイヤホンから碧の歌声が響いている。



停めたい。

だけど、身体が金縛りに遭ったように動かなかった。

どうしよう。

あたしが大ファンのこと、バレてしまった。

下心があって近付いたなんて思われたら……




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