危険なアイツと同居生活
「そんなCD聴くなら、俺が耳元で歌ってあげる。
そんなポスター貼るなら、俺が一緒に寝てあげる」
何もされていないのに、身体がびくんと反応する。
甘く幸せな気分になる。
「唯ちゃん、ありがとうね。
……俺を認めてくれて」
「……え?」
「碧ではなくて、蒼を認めてくれて」
「蒼……?」
蒼はぐるっとあたしの椅子を回す。
そして、あたしは蒼と向き合った状態になってしまう。
蒼は、少しだけ悲しそうに笑って口を開いた。
「みんな、俺のことを碧って言う。
Fの碧だけに興味があって、蒼は認めてもらえない」