俺様優等生、猫かぶり少女の恋物語
「本当に何処にも行かないよね…」

「うん…何処にも行かない…約束」

翔は咲を笑顔で見つめた
咲もやがて笑顔で笑いゆっくりと口を開いた

「私ね…お母さんとお兄ちゃんと、お父さんのの四人暮らしだったの…けれどね…」

「うん」


「父は私が幼い時に死んじゃって…お母さんは
私とお兄ちゃんを置いてって一人で何処かへ行ったの」

そう…何処かへ行った…それ以来捨てられたんだなって思うようになった…。


「それ以来私は捨てられたんだなって思うんだよね…怖いんだ…また誰か大切な人が居なくなるんだって…」

「……平気だよ?俺はいつだって咲のそばにいる…簡単には居なくならない…」


あぁ…翔の言葉は私に安心感をくれる…。


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