約束
あれから
あれから、1年。
クリスマス。
俺は、賑わう街並みを、1人、歩きながら、あおいの残像をかいまみていた。
俺の時間はあの時、とまったまま。
動けずにいた。
あおいの死がまだ、受け止められない。
つい、あおいの面影を探してしまう。
つい、あおいの仕草を重ねてしまう。
つい、あおいの言葉を思い出してしまう。
そして、過去にするにはまだ早すぎて、心地よい、あおいの感触をも、求めてしまう。
ただ、あの、心地よい時間が忘れられなかった。
いや、忘れたくなかった、