いつか、また会える日まで。



なんてったって、成人式なのだから。




雪のせいで飛行機が遅れ、式には間に合わなかった。



でも、確かこの後同窓会があったはず。



咲夜から手紙が届いていたから。






……手紙。



私は、はじめの頃こそ返事が書けたが治療に専念すると、なかなか書くことが出来なかった。


検査も無事終わり解放されたのは、一週間ほど前。



よって、この招待状の返事も書けていない。



……私は出席しても大丈夫なのだろうか。





本当、咲夜はすごいと思う。



返事を書けていないのに、月に一回は必ず手紙をよこしてくれた。




……生きているかも分からないのに。









そんなことを考えながら、私は空港を出た。
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