いつか、また会える日まで。
第二章
「……山中 加菜です。」
皆の視線が痛い。
まぁ、珍しいもんね。
この時期に転校生なんて。
言わないと。
………あのことを言わないと!
「……今から言うことは、本当です。拒絶してもらっても構わないし、友達になってなんて頼みません。」
そう言って、一息つく。
さっきまでうるさかった教室も、シンとしている。
「…私は、病気です。余命1年です。これが長くなるか短くなるかはわかりませんが、一緒に卒業出来るかも分かりません。運動はできません。……こんな私ですが、皆と居ても………いいですか?」
最後の方の声は、震えていたと思う。