愛してるの言葉が欲しい
外は、桜が散って若葉の頃
24歳の私は、社会人3年目
結婚の予定もなくーーというより、男は暫く懲り懲りだけどーー、実家に帰る予定もない
やり辛い職場だって、色恋沙汰で辞めるわけにはいかないのだ
最初は気が重くてしょうがなかったあの人達との仕事も、気付けば気まずさなんてなくて
ーー案外、平気なもんだな
そう思って一人、エレベーターで笑みが漏れた
それもこれも、愚痴を聞いてくれてる百合ママと、弓月さんが醸し出す不思議なあの雰囲気…あの2人がいる空間が、時間をかけて私を癒してくれたからだ
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