愛してるの言葉が欲しい


普通なら知らない人に連れて行かれてアパート…なんて、怪しすぎる


でも、目の前の彼から危険な匂いは一切しなくて


ふらふらついていくとアパートの一階、一番手前の部屋の前で止まった


なんの躊躇いもなく部屋の扉を開けて中へ入ってく男の人に反して、私は躊躇しつつも玄関に入る



「ゆうり、客」


「弓月…と、え…美鳥ちゃん?」


「ゆ、百合ママ…」


ぽかん、とお互い見つめあっていたが、引き合わせた当の本人ーー弓月と言われたその人は、平然と部屋の奥に進み、座布団に座った


休日らしい百合ママの普段着は、思ったよりも男っぽく…というか、まぁ…シャツにチノパンで


その休日の感じに見てはいけないものを見た気持ち、というか…本意ではないにしろ休日に押しかけてお邪魔なのではという気持ちになってきて


「私、…ごめ、」


「美鳥ちゃんも…良かったら一緒に食べる?」


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