転校生は吸血鬼!?
[きっ…きっキス!?]私は思わず声が出た。

[ほっぺとかじやだめだぞ!!ディープKISSだ!!]

『キース』『キース』『キース』『キース』『キス』『キス』『キス』『キス』『キス』とクラスの皆が手拍子してきた。

えっキスなんて私、できっこないよ。人生で一度もないし恥ずかしいし…    と彩が泣きそうになっていると…

[おいお前ら!!騒ぎたてるのは良いが俺の彼女に涙を流させる事は許さないからなだから今はここではしない。それに…]

[それに…?] とクラス中の皆が声をそろえて言った。

[恥ずいし…彩とのキスははちゃんと大事にしたいから。〈照〉]するとまた皆がさわいで誰かが言った。

[仕方ないなぁ…でもほっぺにチューくらいはしてもらうぞ!]

[わかったよ。お前らちゃんと見とけよ。] 

武くんは私の肩に手を置いて呼吸しゆっくり近づいてきた。

私は怖くて…恥ずかしくて目をぎゅっとつぶっていた。

武くんのあたたかい息が私の皮膚に伝わる。

そして武くんは私の左頬に静かで優しいキスをした。

とにかくやわらかくてとても優しさのあるキスだった。


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