恋色花火

そのとき先生がバインダーを手にやってきた。


あたしたち3人の頭を一回ずつ叩いて、いい加減にしろと一蹴。


そして10秒ほど黙り……また会話を再開させる。




「お前らはやっぱ二人で行くの?」


「うんー? まぁ、その予定……だよね?」


「え、うん……約束とかは、してなかったけど」



去年もそうだったし。


ナミと一緒に花火が見れる場所を探してるときに……ユウヤを見かけちゃったんだ。



そうして目を合わせると、突然ナミに目をじっと覗き込まれた。


突然のことで、思わずたじろぐ。



そして次の瞬間何かを企んだように微笑んで……大きな爆弾を投下していった。





「もしよかったらさぁー……私たち5人で回らない?」



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