新宿のデカ
第18章
     18
 その週は夏バテ気味だった。


 署内はエアコンが利いていて、クーラー病になりかけている。


 いくら狭い所轄でも、人間関係はあった。
 

 嫌なヤツとは口を利かない。


 別にそれでいいのである。


 割り切っていた。


 いや、割り切るというか、単に嫌いな人間とは適当にやっていれば済むと思っている。


 世の中、人間関係は難しい。


 刑事などをやっていると、日々凶悪犯と立ち向かわざるを得ないので、自然と免疫が出来る。


 結構いろいろ抱えていた。


 悩み事などを。


 その週の土曜、島田とデスクを並べ、仕事をしていると、
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