新宿のデカ
 お互い有段者だ。


 俺の方は五段だったし、島田も四段である。


 暇を縫って稽古していた。


 上手く時間を作り。


 昔から剣道はやっていて、鍛錬してきた。


 竹刀や木刀を振ったりすることで、適度の汗を掻き、代謝が上がるのだ。


 道場で鍛錬し、汗を流す。


 島田と一試合交えたのだが、手合せすると、四段の腕も幾分上がっている。


 五段の俺も一本取られることがあった。


 鍛錬し続ける。


 蒸し暑い剣道場の中で。


 そして一通り終わってからシャワーを浴び、またスーツを着て、フロアへ戻った。


 武道をやるというのは、単に体を鍛えるだけじゃない。
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