新宿のデカ
第24章
     24
 日曜の勤務後、署を出、最寄りの駅から地下鉄に乗り込む。


 そして揺られながら、自宅へと向かった。


 疲れている。


 じっとりと。


 俺も一刑事で、準キャリアの警官なのだし、階級も警部だ。


 たった一度の捜査ミスで、桜田門から追い出され、今所轄にいる。


 確かに警視庁にいた頃は、朝から晩まで捜査漬けになっていた。


 今は同じ刑事でも、楽な方だ。


 昔よりも。


 何せ、警視庁捜査二課にいた時代は、ずっときつかった。


 警官は仕事のし過ぎということも当然ある。


 警察学校において、所定の訓練を受けた公務員というだけで、過酷な任務が要求されるのだ。
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