新宿のデカ
 昼間から酒を飲み、暴れ回ると聞いていた。


 だが、実家に寄り付きもしない俺にとって、どうでもいいことだ。


 オヤジなど生きようが死のうが、関係ないのである。


 冷淡だった。


 そういったところには。


 そして土曜の夜の寝苦しさを感じながら、日曜の朝起き出す。


 支度をしてから、地下鉄の駅へ行き、乗り込んでから出勤した。


 署へ入っていき、刑事課に先に来ていた島田に、


「おはよう、シマさん」


 と言う。


「ああ、トノさん、おはよう。……眠い?」


「うん、まあな。でも、八時間睡眠ぐらいがちょうどいいよ。多過ぎもなく少な過ぎもなくな」
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