新宿のデカ
 ミカジメの回収に来ているのだ。


 今はその手の人間たちもスーツを着ているので、一見して、分からない。


 堅気というやつである。


 そういった人間たちは、刑事課でも強行犯係にいる俺には馴染みがない。


 課内にある暴力犯係の人間たちが主に取り締まっていた。


 俺や島田はあくまで応援である。


 単なる助っ人だ。


 それに俺には俺で、課内でやることがある。


 たくさんの調書のデータベース化をしている。


 腱鞘炎は収まらない。


 確かにそうだろう。


 肩や二の腕は痛む。


 いつもずっと詰め続けていて、パソコンに向かえば、キーを打つ手も痛くなる。
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