新宿のデカ
第46章
     46
 道場で一汗掻いた後、金曜の夕方、課内で残務をこなした。


 いくら所轄の刑事だと言っても、朝から晩まで忙しくて、暇がない。


 ずっと働き詰めだった。


 明日土曜も、明後日日曜も出勤だ。


 確かに警視庁に戻れれば、また新たな部署に配属される。


 俺も感じていた。


 この署にいる間に、歌舞伎町を浄化したいと。


 それに羽野和夫と衛藤稀人が組んで起こした警視庁広域指定七×二事件は、まだ一課のデカたちが追っている。


 警視庁も大所帯だから、大変だ。
 

 一つの事件が起これば、関係する刑事たちが、一堂に集結する。


 羽野や衛藤は逃げ続けていた。


 アイツらを見ていると思う。



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