新宿のデカ
「ああ、おはよう、シマさん」


 そう返し、パソコンの電源ボタンを押すと、島田が言った。


「署長がお呼びだよ。殿村は来てるかって」


「ああ。今行く」


 頷き、カバンを置いてから、歩き出す。


 署長室の扉をノックし、中から神名川の「入りなさい」という声が聞こえてきたので、入る。


「お呼びでしょうか?」


「ああ。……殿村」


「はい」


「来年度の人事のことは分かってると思うが、君には本庁に戻ってもらうことが内々で決まりつつあるんだ。島田警部補と一緒にね」


「ええ」


「君を二課にだけは移せない。あそこの課長補佐が君の元相方の小松君だからだ。小松君
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