新宿のデカ
はキャリア組で幹部候補だから、警察としては絶対軽視できない。したがって、君とは接触させられない」
「はい。……もしかして話の元ネタって、押村刑事部長じゃ?」
「ああ。刑事部長とも話をしてる。随時な」
神名川が本音を言った。
「横川検事総長の件は君も勘付いてるだろ?」
「ええ。……なぜ、羽野や衛藤を逃がすのか、今一つ理由が分かりません」
「尾花監察官をお守りする必要があるからだよ。あの方が警視庁付の監察官だからだ。俺も軽々にあの人を監察官の地位から引き落とすことだけは避けたい」
「ですが、羽野は五人の人間を殺してるんですよ。それを容認できますか?」
「あのな、殿村、カードがクロでもシロになることはある。ジョーカーがキングやクイーンに
置き換わることもあるんだ。つまり必要悪なのさ」
神名川がそう言って、タバコを取り出し、銜え込んで火を点けた。
そして燻らす。
「はい。……もしかして話の元ネタって、押村刑事部長じゃ?」
「ああ。刑事部長とも話をしてる。随時な」
神名川が本音を言った。
「横川検事総長の件は君も勘付いてるだろ?」
「ええ。……なぜ、羽野や衛藤を逃がすのか、今一つ理由が分かりません」
「尾花監察官をお守りする必要があるからだよ。あの方が警視庁付の監察官だからだ。俺も軽々にあの人を監察官の地位から引き落とすことだけは避けたい」
「ですが、羽野は五人の人間を殺してるんですよ。それを容認できますか?」
「あのな、殿村、カードがクロでもシロになることはある。ジョーカーがキングやクイーンに
置き換わることもあるんだ。つまり必要悪なのさ」
神名川がそう言って、タバコを取り出し、銜え込んで火を点けた。
そして燻らす。