新宿のデカ
第55章
55
午後三時過ぎにデスクのパソコンのデータに上書き保存を掛け、樋井に、
「今からパトロールしてきます」
と言って、課を出、歩いていく。
島田ももちろん付いてきた。
歓楽街のパトロールも何かと大変だ。
いつも思う。
あの汚れた街と、しばらく角突き合わせる必要があると。
「トノさん、月創会の谷口は覚せい剤の使用容疑に関して否認してるらしいよ」
「全く便文教だからな。あのクソ爺のためなら、何でもするんだろう」
そう言って、胸糞が悪くなったので、道に唾を吐き捨てた。
島田が、
「まあ、いずれ落ちるから大丈夫だよ。気にしないでいい。……俺もトノさんの気持ち分かるから」
午後三時過ぎにデスクのパソコンのデータに上書き保存を掛け、樋井に、
「今からパトロールしてきます」
と言って、課を出、歩いていく。
島田ももちろん付いてきた。
歓楽街のパトロールも何かと大変だ。
いつも思う。
あの汚れた街と、しばらく角突き合わせる必要があると。
「トノさん、月創会の谷口は覚せい剤の使用容疑に関して否認してるらしいよ」
「全く便文教だからな。あのクソ爺のためなら、何でもするんだろう」
そう言って、胸糞が悪くなったので、道に唾を吐き捨てた。
島田が、
「まあ、いずれ落ちるから大丈夫だよ。気にしないでいい。……俺もトノさんの気持ち分かるから」