新宿のデカ
そしてその週もあっという間に過ぎ去り、金曜の朝、通常通り出勤してくると、島田が、
「トノさん、昨夜のニュース見た?」
と訊いてきた。
「いや、見てないよ。……どうかしたの?」
「月創会の信者で、覚せい剤使用と横流しの容疑で逮捕されてた谷口啓子を、本庁の組対五課が強制起訴したよ」
「強制起訴?……棚町の場合と全く同じじゃないか?」
「ああ。組対もやるね。取調べじゃあの女はのらりくらり交わすから、あえて宝刀を抜いたんだろうなって思う」
島田がそう言って、軽く宙を見た後、また元の場所に視線を戻す。
そして言った。
「これで月創会も終わりだな。あの嫌われ者のクソカルト、警察がぺしゃんこに潰してやるからね」
「ああ」
「トノさん、昨夜のニュース見た?」
と訊いてきた。
「いや、見てないよ。……どうかしたの?」
「月創会の信者で、覚せい剤使用と横流しの容疑で逮捕されてた谷口啓子を、本庁の組対五課が強制起訴したよ」
「強制起訴?……棚町の場合と全く同じじゃないか?」
「ああ。組対もやるね。取調べじゃあの女はのらりくらり交わすから、あえて宝刀を抜いたんだろうなって思う」
島田がそう言って、軽く宙を見た後、また元の場所に視線を戻す。
そして言った。
「これで月創会も終わりだな。あの嫌われ者のクソカルト、警察がぺしゃんこに潰してやるからね」
「ああ」