新宿のデカ
　土曜も一日が終わり、夜になって、ベッドに入った。


　疲れた体を休ませる。


　刺激はない。


　ただ、自宅マンションが都内の人口密集地域にあり、夜間もかなり喧しい。


　新宿のような繁華街とはまた違っているのだが、別にそれはそれで構わない。


　一週間溜まっていた汚れ物を洗濯機で洗濯し終わり、乾燥機で乾かして、部屋のハンガーに掛けた。


　その夜は午後十一時前に眠り、翌日日曜、午前七時に起き出す。


　そしてキッチンへ入っていき、コーヒーを一杯淹れた。


　飲んでから、スーツに着替え、カバンを持つ。


　部屋を施錠し、出てから、自宅最寄りの駅へ歩いた。


　またオヤジの顔が浮かぶ。


　胸糞が悪くなったので、道に唾を吐き捨て、そのまま地下鉄の駅へ向かった。
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表紙・目次

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