新宿のデカ
 皆からゴキブリのように嫌われるのだし、所詮お笑い種にしかならないのだ。


 そしてその日もちゃんと上下ともスーツを着、カバンを持って部屋を出た。


 自宅マンション最寄りの駅から、地下鉄に乗り込む。


 電車に揺られながら、スマホを見た。


 ニュースは相変わらず、殺伐としていて、あまり進んで見る気にならない。


 だが、仕方ないのである。


 そう思い、割り切って読んでいた。


 ニュースの中で、今の俺にとって、必要な情報というものはあまりない。


 地下鉄が新宿駅構内に入っていった後、スマホを仕舞い込み、降りてから歩き出した。


 署へ向かう。


 ほんのわずかな距離だ。


 そして署に入っていくと、中にはすでに警官たちがいる。


 刑事課に入っていき、島田に、
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