新宿のデカ
第68章
     68
 金曜も遅くまで仕事があり、午後九時過ぎに署を出た。


 夜の新宿の街を歩く。


 歌舞伎町の方はネオンが灯っていた。


 駅から地下鉄に乗り込み、自宅へ向かう。


 疲れはあった。


 だが、明日土曜も明後日日曜も仕事がある。


 普通にこなすつもりでいた。


 目の前のことを。


 それが俺の出来る唯一のことだ。


 別に抵抗はないのだし。


 デカは皆、普段から臨戦態勢でいる。


 悪いヤツらを捕まえるのが仕事なのだし、暇はなかった。
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