新宿のデカ
 ほとんど関心がない。


 ここ数回の国政選挙でも、出来レースのようなところがあって、面白くないのだ。


 感じていた。


 所詮、日本国民も政治のことなど詳しく知らないのだと。


 そういった人たちが投票所に行き、まるで暗示にでも掛けられたかのように、有利な方に入れるのだ。


 日本の議会制民主主義など、死滅したに等しい。


 完全なポピュリズムだった。


 一方が大勝ちするような。


 面白くない。


 心中が蟠っていた。


 そして日曜の午後九時過ぎに署を出、新宿駅へと歩き出す。


 また地下鉄に乗り込み、自宅マンションへ舞い戻った。


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