新宿のデカ
 日々歩き続ける。


 警官としての人生を。


 何もないことはない。


 いろいろある。


 組織にいる以上。


 そして警察官として立ち働くのだから……。


 いつも思っていた。


 警察の仕事はなくならないと。


 人間がいるところ、犯罪ありである。


 そんな風に感じていた。


 パソコンに向かい、キーを叩きながら、古い調書を起こす作業が続く。


 準キャリアで警部だが、所轄においては下働きだ。


 だが、どうしようもない。
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