新宿のデカ
 仕事が途切れないのだし……。


 俺たちのように公務員じゃなくて、商売をしている人間なのだが、需要はあるのだろう。


 そう感じていた。


 昼過ぎは眠気が差す。


 ふっと疲れを感じた時は、椅子の背凭れに凭れ掛かる。


 そして少しの間だけ目を閉じ、気分を落ち着かせた。


 こうやって、刑事の仕事は続く。


 淡々と、だったが……。


 別に何かに拘ることなく、警察官としての職務を遂行していた。


 思う。


 また道場で稽古するのもいいかもと。


 島田も俺と同様、腕がだいぶ鈍っているのだ。


 どうでもいい類のことではあるのだったが……。
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