新宿のデカ
やるべきことだろ?


 そう言って煽る。


「ええ。一刻も早く、ホシ上げます」


 ――頼んだぞ。じゃあな。


 電話を切った後、充電器に差し込み、バッテリーを充電した。


 正直なところ、事件が錯綜していて分かり辛い。


 だが、羽野と衛藤が起こした事件は広域指定事件とあって、すでに警視庁の他の刑事たちも任された捜査をこなしているようだ。

 俺も暇じゃない。


 所轄にいても、刑事課で強行犯係の刑事の一員なので、捜査に関し、徹底している。


 のらりくらりやっているわけじゃないのだ。


 土曜が過ぎ去っていき、日曜になる。


 その日は大型連休の一日だったが、勤務日だった。
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