新宿のデカ
 いつものように課内庶務をこなす。


 警察官の仕事で、派手なことはほとんどない。


 実に淡々としている。


 それに雑用なども、いくらでもあった。


 知っているのだ。


 ここ都内でも日々、チヨダなど、裏方の刑事たちが動き続けていることを。


 少数ながらいると思われる月創会の残党の後始末などは、アイツらに任せておけばいい。


 そう思っていた。


 別に深く気に留めてない。


 この世の中、人は絶えず入れ替わる。


 それに都市圏への物流なども多い。


 だから、些細なことは一々気に留めてもしょうがなかった。


 その日、昼から、剣道場で島田と稽古した。
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