新宿のデカ
 この老兵も。


 思っていた。


 接しやすい分、裏ではいろいろあるだろうと。


 警視庁の押村刑事部長とも接触しているのだろう。


 感じていた。


 上は上でいろいろ事情があるだろうと。


 そして昼になり、仕出し屋が弁当を持ってきた。


 いつもの幕の内だ。


 島田が一つ手に取り、俺の方も一人分受け取った。


 蓋を取って、食べ始める。


 幾分気持ちを落ち着かせて、だ。
 

 島田も昼が楽しみらしい。


 決して高い食べ物じゃない。
< 766 / 810 >

この作品をシェア

pagetop