新宿のデカ
 二週間余りなのだが……。


 そして今日も島田と共に仕事をこなす。


 淡々とではあるものの……。


 思っていた。


 刑事という身も楽じゃないと。


 だが、公務員である以上、生活の保障はある。


 それだけが唯一いいことだった。


 もちろん、朝から晩まで署に詰めるのだから、疲れは尋常じゃないのだが……。


 ゆっくりする間もなく、仕事に追われる。


 ずっと。


 島田が警視庁に行きたい理由がよく分からなかった。


 所轄暮らしを抜け出したいと思っているのだろう。


 今、例の裁判の結果で、警視庁は揺れている。
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