新宿のデカ
第2章
2
春先の日本列島は、気温が上がったり、下がったりを繰り返していた。
だが、コートを羽織らなくてもいい。
上下ともスーツ姿でいる。
一日から署に詰めていたのだが、関東六王会の詳しい情報は所轄にまでは流されてこなかった。
ずっとパソコンに向かう。
刑事課にいても、何もデカたちは殺人事件ばかり追い続けているわけじゃない。
ここ新宿区は面積が広いのだし、俺たち所轄の捜査員はコンビニ強盗やビルへの放火、それに盗犯なども検挙対象となっているのだった。
ちょうど都内で桜が満開になり、見頃となっているその週の金曜、樋井が、
「トノさん、ちょっと来てくれ」
と言って、呼んでくる。
「はい」
春先の日本列島は、気温が上がったり、下がったりを繰り返していた。
だが、コートを羽織らなくてもいい。
上下ともスーツ姿でいる。
一日から署に詰めていたのだが、関東六王会の詳しい情報は所轄にまでは流されてこなかった。
ずっとパソコンに向かう。
刑事課にいても、何もデカたちは殺人事件ばかり追い続けているわけじゃない。
ここ新宿区は面積が広いのだし、俺たち所轄の捜査員はコンビニ強盗やビルへの放火、それに盗犯なども検挙対象となっているのだった。
ちょうど都内で桜が満開になり、見頃となっているその週の金曜、樋井が、
「トノさん、ちょっと来てくれ」
と言って、呼んでくる。
「はい」