管狐物語
ーああもう!
私、何言ってるんだろう!
なんだか恥ずかしくなり、桜は下を向いた。
そんな桜を見て、くっ…と烈は下を向いて笑いを堪えようとしたが、たまらずに笑ってしまった。
「あはは!悪いっ!
困らせて悪かったよ。
お前、本当に純粋だな」
何がツボだったのかは、分からないが、烈は笑い続けていて、桜はちょっとムッとした。
「すみませんね!
男の人に、免疫なくて!」
ぷいっと横を向いた桜を烈は見て、更に笑う。
「何がおかしいんですか!」
「いや、だってお前、本当に可愛いんだな。
あー、おかしい」
「なっ!」
ぼんっと桜の顔がまた赤くなる。
ーなんだかこの人には、調子を崩されるっ‼︎
「ま、これから一緒に住むんだから、男の免疫もつくだろ。
否が応でも」
5人もいるんだからな…と烈は立ち上がる。