卒業(短編)
1ヶ月後の3月14 日、ホワイトデー。

俺は莉子に、クッキーとハンカチを渡した。

これが3日前。

(俺、いつの間にか莉子のこと、好きになってたみたいだな…)
莉子を見つめながら思った。



3月20日、卒業式。

朝、教室に入ると、
「歩夢くん、おはよう」
と、莉子に声をかけられ、手紙を渡された。

机に荷物をおくと、
彼方がやってきた。

「おはよう、歩夢。
莉子からの手紙、なんて書いてあった?クラスみんなに書いたみたいだけど」

彼方に言われて莉子を見ると、確かにみんなに手紙を渡している。

俺は手紙を開けて読んでみた。

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