PLACE
「おい、原田、やっちゃっていい?」


二人の黒蘭だと思われる制服の後ろに一人壁にもたれかかっているヤツがいる。
あれが原田というヤツか。


「別に構わない。俺は暴力は嫌いだから関わらないが」


「俺らイライラしてたし、このイライラ晴らそうかなー」


「勝手にしろ。」


随分と無責任な野郎だな。原田というヤツは。


「もういいよね?」


浩太が俺に目で聞いた。

俺は首を縦にふった。


二人がグーで襲いかかって来たのを浩太は一人でグルンッと一回転させた。
アスファルトに背中を打ち付けた二人は少し唸ってからまた立ち上がった。

すぐに浩太がみぞおちに一発入れた。

俺がやんなくても、浩太一人で充分だった。


「くそっ、覚えてろっ!!」


二人は腹を押さえて走って逃げて行った。その後に原田というヤツは歩いて去っていった。
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