イケメン☆ブラザーズ~秘密の♥同居生活~




「壮真先生、なにこれ!!」



リビングに戻り次第、千早から奪い取った赤い羽根を先生につきつけると、「とっちゃったのか~。」なんて笑ってる始末。



あたしは許すまいと、先生の分のあんかけに、大量の一味唐辛子をふりかけてやった。




・・・が。




「これいいよ!美味しい!この舌にぴりっと響く辛さが絶妙の・・・以下略。」





むしろ逆効果で、というか基本的に好き嫌いのない壮真先生には、食べ物関係のイタズラは通じない。



前、プリンにわさびをかけて出したことがあるけど、「未知の味に遭遇できた幸せを実感するよ!」なんて言って、あっさり平らげてしまった。





そして夜。



夕食の先生のパスタにこっそりさっきの倍の一味唐辛子をふりかけて出すと、「ちょっと辛いけどパンチがきいて美味しい!これはイケる!」やっぱり効果は出なかった。




「さー、僕は明日も朝から行かなきゃいけないからね!もう寝かせてもらうよ!」



そしていつも早寝早起きの先生は、なんと夜10時には部屋に戻ってしまう。



本当に寝ているのかは、わからないけど。





あたしたちの日頃の生活は、大体こんなもの。



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