イケメン☆ブラザーズ~秘密の♥同居生活~
「見て、もか。天使くん、なんか笑ってない?」
「え?」
紗耶にツンツンと肩をつつかれ、"天使くん"と呼ばれる彼を見ると、ああ、本当だ。確かに笑っている。
一生懸命バレないように隠しているけど、明らかに笑っている。
「あ、うん。笑ってるね・・・。」
「可愛い~。なにがそんなに可笑しいんだろう?思い出し笑いでもしちゃったかな?」
いや。違うね。
あれは、あからさまにいつもとは違う人間をつくっている兄を直接前にしたことによる、言ってみれば、"嘲笑"、ですね・・・。
「さ、さぁ・・・。」
とは知っておりながら、そのことは口に出さない。
そんなことを言ってしまえば、"なぜわかる?"という疑問に繋がるからだ。