日本暗殺
衝撃、恐怖が胸を刺す中、私はゆっくりと振り返る


ふいに希里斗の笑顔が脳裏に浮かんだ


何やってんの?バカかお前は


なんて言って笑いかけてくれるのを期待していたのかもしれない



それでも、希里斗を見るのは怖かった


振り返るのが怖かった


「なぜここにいる?」


冷めた目

私にはまるで聞き覚えのない、低く、鋭い声


「――だって…」



拭ってもらえるはずのない涙が、私の頬を伝って落ちた


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