一週間だけ付き合って
「ちょっと、待って…」
西村君と女の人が一緒にいるところを見て彩は帰ってしまった。
まあ、そりゃ傷つくよね。
あんなに西村君のことが大好きなのに。
私はついこの間嬉しそうに西村君の話をしていた彩を思い出す。
そう考えると西村君がムカつく。
ちょっと文句言ってこよ。
そう思い西村君のところへ向かう。
「ちょっとあんた。」
私が呼ぶと西村君と女の人はこっちを振り向いた。
女の人は不思議そうな顔をしている。
「大和? この人誰?」
って、名前呼びかよ!
やっぱ浮気なんじゃ…。
「あぁ、ちょっと知り合い。
で、なんか用ですか?」
一応、女の人に聞こえないように西村君に小声で言う。
「ちょっと彩がいるのにどういうことなの?
この場面、さっき彩見てたのよ?
で、走って家に帰ったわ。」
私がそう言うと西村君はため息を漏らして
「わかりました。その話詳しく教えて下さい。
奈美、例の彼女でこの人と話がある。
だから作戦はまた今度な。」
「ええ、分かったわ。じゃあね。」
そう言って女の人は帰って行った。
「じゃあ、あのカフェにも入りましょうか。」
そうして私たちはカフェに入った。