一週間だけ付き合って



「声に出てるよ。
えっと? 俺が近いからなんだ?」


嘘! 私、声に出てた?


すると西村君は私の腕を引っ張って、
私がバランスを崩したところを抱きしめた。


「へ? に、西村君?」


明らかに動揺してる私に対して意地悪そうに微笑む西村君。


「じゃあ、これでもっと俺との距離が近くなったわけだけど、顔、赤い?」


「なっ! 赤くない! むしろ青いわ!」


本当は真っ赤。さっきの倍以上に真っ赤になってる。


「へえ? 青いんだ? それはそれでヤバイよね。

ちょっと顔見せて?」


そう言って私の顔を見ようとする西村君。


「嫌! 見ないで!」


そう言って私は西村君の胸に顔をうずめる。


すると西村君は私の髪の毛を耳にかけた。


「ひゃぅ…」


突然の行動に変な声が出てしまう。
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