一週間だけ付き合って

でも、それは奈美さんとキスをしてたからであって…。

あ、そういえば西村君と奈美さんキスしたんだ。

そう思うと泣きそうになる。

するとその私の表情に、気づいた西村君が優しく私を抱きしめた。


「大丈夫。俺はお前が好きだから。
それは一生変わらねえよ。

奈美だって、俺のこと好きじゃなかったし、俺も奈美のこと好きじゃなかった。

好きじゃない同士がキスしたってカウントされねえよ。

キスは本当に好きなやつとするからこそ意味があるんだ。」


そう言って私の背中をポンポン叩いてくれる西村君。

西村君の、行動、言葉、表情、全てが


「好き…」


「バーカ。俺もだよ。」


そう言って西村君は抱きしめる腕を強くした。
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